皆さん、こんにちは!
今回は、無料で公開されているWeb上ツールの「バフェット・コード」を紹介していきます。

主に、株式投資の中のファンダメンタル分析に使われているツールですが、就活生の企業分析・業界研究にも活用出来ると考えています。
実際に自分も利用しましたし、これから就活をする人は必ず利用して欲しいレベルで有用なので、使い方などを就活生の視点で解説します。
Contents
就活で企業分析・業界研究が必要な理由
就活において企業分析・業界研究は必要です。
控えめに言って、数十年は務めるであろう会社がどれくらいの規模感でビジネスをやっているかは、知っておくべきです。
特にBtoCと呼ばれる消費者にモノを売る企業は、私たちが実際に商品を目にすることから、どれも有名企業
のように見えてしまいます。
例えば食品業界
これら5社を売上順に並べられますか?
雪印メグミルク
明治ホールディングス
日清食品ホールディングス
森永乳業
江崎グリコ
- 明治ホールディングス 12,543億円
- 雪印メグミルク 6,033億円
- 森永乳業 5,835億円
- 日清食品ホールディングス 4,509億円
- 江崎グリコ 2,881億円
このように食品業界の有名企業に絞ってもこれだけ売上の差があります。
また、食品業界の中でも各企業の強みとする商品ジャンルも異なるでしょうし、食品以外の事業もあります。
この差を認識しておくと、
- 志望動機
- 入社してやりたいこと
などの質問に答えることができるはずです。
バフェットコードとは?
以下では、企業分析や業界研究に使えるバフェットコードについて解説していきます。
できること
次はバフェット・コードでできることを解説していきます。
この記事では就活生が、分析をすることを想定して書いているので、株価などの分析は行いません。
ひとまずTopページにアクセスします。

企業単体の業績を分析する
就活における企業分析で必要なのは、やはり業績です。
とりあえず「トヨタ」で検索を掛けてみます。

トヨタだけだと40社あるみたいなので、「トヨタ自動車」へ

このように、各企業の画面に行くだけで、主要な情報をまとめて表示してもらえます。
バフェットコードで表示してもらえる主な情報は以下です。
- 株価
- 売上高
- 利益
- EPS・BPS
- 配当
- 健全性
- セグメント別売上
- セグメント別利益率
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 会社の詳細(事業内容、課題、リスクなど)
- 業績予想
- 大株主
- ガバナンス
- 開示資料
ワンクリックでここまでの情報を可視化してくれるツールはありません。
本来なら、企業HPに行って…IR情報を開いて…事業を分析して…など様々なステップが必要ですが、それらを数年分表示してくれるのは大変ありがたいです。
ここで、必ず見るべきポイントは、やはり、売上や利益、セグメント別利益、会社の詳細です。
売上の規模感などは、学生から見てイマイチわかりにくい所があるので、しっかりと数字で確認しましょう。
セグメントごとの売上があればそちらも参考になると思います。
企業ごとに比較して業界研究
1企業の情報を仕入れた後は、競合や自分が志望する他企業と比較しましょう。
画面左の「企業比較」に飛び、気になる企業を入力します。

今回は大手建設業で比較してみることにします。

実行すると、まず株価の分析が表示されます。
売上高と営業利益なども確認でき、比較の中で最大値は緑、最小値は赤で表示されているので視覚的にもわかりやすい。
必要な人はSCVファイルでのダウンロードも可能です。

下にスクロールすると、選んだ企業を棒グラフとバブルチャートで比較できます。
今回は同じ業界の大手4社を選んだので、あまり代わり映えしませんが、業界を混ぜて調べてみると、業界ごとの規模感などがわかると思います。
チェックするべき項目
最後にバフェット・コードを使って企業研究・業界研究をする上でチェックするべき項目を説明します。
直近5年の売上推移
まずは企業単体の分析です。
シンプルですが、企業の5年間の売上や利益の推移は必ず見るべきポイントです。
バフェット・コードでは8年間の売上高と営業利益率を見ることができるため、簡単にチェック可能です。
売上が下がっている年度があれば、どんな事情があるのか考えていくことでより深い企業研究につながります。
セグメント別の売上(あれば)
セグメント別の売上が表示されている企業であれば、見ておくと良いです。
この「セグメント」の内訳は企業が決めた名称で、企業の中での分類になります。
そのため、「機械」と書かれていても、その中には「建設機械」や「空調機器」が入っていたり一概に比較できるわけではありません。
ただ、売上に示される「セグメント」が別れているということは、企業内部の組織構造なども同様に別れている可能性があります。
採用も「大きく分けると」セグメントに沿っていることがあるためチェックが必要です。
他社との比較(業界トレンドや主力事業の違いなど)
最後は他社との比較です。
前述の一覧にして比較してしまうと、大まかな規模感の比較になってしまうので、しっかりと比較する場合は、それぞれ独立したページを立てて見比べましょう。
業界が異なれば利益率も異なりますし、トレンドも異なります。
自分の志望企業が業界内でどんなポジションなのか、そもそも業界はどんな環境なのかはエントリー前に知っておくべき事項です。
まとめ
簡単にですが、バフェット・コードの使い方を説明しました。
多くの就活生にとって企業の数字はなじみがなく、しっかりと分析することは難しいかも知れません。
そんな時に役立つのがこのバフェット・コードです。
ただ、バフェット・コードは公開されている情報を整理して表示しているだけです。
誰でも手に入る情報であることは変わりないので、これらの情報を基本として企業研究を深めて行く必要があります。